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週刊 『防災朝礼』メールマガジン
(第47号 2019/12/19)
+++日本初~企業を永続させる
防災朝礼のススメ! +++
~防災の学びを通して
社員のリーダー力・人間力強化~
発行者:(一社)防災プロジェクト
代表理事 中井政義
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■『防災朝礼』のスタートです。
いつも『防災朝礼』メルマガを
お読み頂きありがとうございます。
一般社団法人 防災プロジェクト
代表理事の中井政義です。
今年9月に社員研修の
被災地ガイドをさせて頂いた
企業さんから
台風19号の被害に遭っていた
というお話を聞きました。
報道されていない地区の被害が
相当ある・・と実感しました。
ということは予想以上に
被災された方が多いということです。
被災地石巻でも
台風19号で9,000世帯の住宅が
床上・床下の被害に遭いました。
宮城県内で11,000世帯が被害と
報道されていますので
実際は、ほぼ石巻市内
ということになります。
二重被災者も多数おられます。
ほんと、災害は「非情」ですね!
──▼─────────────
避難所に1割程度しか入れない?
──▲─────────────
「防災朝礼」は
令和時代を迎え
新しいスタイルで
お届けします。
忘れがちな防災について
・思い出すキッカケ
・話し合うキッカケ
となる朝礼ネタを
提供します。
職場やチームで
朝礼の話し合いの
テーマ(ネタ)として
ご活用ください。
今回のテーマ(ネタ)は
避難所に1割程度しか入れない?
をお届けします。
~~~~~~~~~~~~~~
子育て支援センターに来所される
ママさん達の防災のお悩みを
頂きました。
「子供に特化した準備の事、
避難所での食事の事、
避難所生活の事を
心配されてました。」
南海トラフ地震で
津波襲来が予想されている
地区の方です。
詳細としては・・
・オムツのこと。
・避難所での食事のこと。
・小さい子供はうるさくて迷惑に
なるのでは?
といった感じです。
以下、私が送った
ご回答を公開させて頂きます。
~~~~~~~~~~~~~~~~
避難所について
色々質問がありました。
その件についてです。
私自身、避難所で一ヶ月
生活しました。
(3,11では最大、石巻で半年間、
避難所生活が続きました。)
私は自宅が津波で
全壊したから行っただけで、
避難所経験者の本音としては、
極力行かない対策を講じておく。
これが正解だと思います。
(あとで、避難行動の
選択肢を書いています)
みんなマスコミ報道に
踊られされて
避難所に行きたがりますが
南海トラフ地震では、
人口が多過ぎて、
まずもって避難所に
入りきれないでしょう。
避難所は大都市になると
数千人規模の大所帯となります。
3,11では仙台でも5,000人以上、
押し寄せ、そこには少しの水しか
備蓄はありませんでした。
そういった報告が多数あり、
公的機関ほど備蓄が無かった・・
これが現実です。
想像してください。
1つの体育館とかの施設に
5,000人とか押し寄せたら
もし停電だったら
(冬でも暖房は機能しません)
人がごった返して、
プライバシー無し、
雑魚寝どころか立っているだけの
スペースしか無かったり、
トイレは足りないし、
(まずもって断水かも)
子供が泣けば、
うるさいと怒鳴られ、
その他いろいろなことが
あります。
3,11でもイザコザ、
トラブルが多数ありました。
発災後は精神状態も
普通ではありません。
イライラ気が立っていたりします。
こんな過酷なところに
行きたいと思いますか?
そんな状況なので、
おむつや食料なんて、
夢のまた夢です。
3,11でも2~3日
ほぼ飲まず食わずの場所多数です。
みなさんは、
最近の局地的な災害の報道を見て
被災者は避難所で充分寝れるとか、
食料が直ぐ来ると
勘違いしているだけです。
広域、大規模災害は
全く状況は違います。
道などが寸断されて
物資を運ぶトラックすら
入って来れないのです。
ちなみに、南海トラフ地震では、
最悪のシナリオの関東から
九州まで津波が来た場合
その地域に住んでいる方の人口は、
日本総人口の三分の二ですので、
やはり、避難所に
入りきれないでしょう。
となれば、どうするか?・・
ご参考までに以下、
今年の台風の時の避難所事情の
記事です。
~~~~~~~~~~~~~~~~
人口密度の高い都市部では、
避難勧告が出される人口に対し、
1割程度しか避難所に入ることが
できない状況といわれています。
現在の避難は自治体の中で
行うことを
前提とするものが多く、
広域連携は進んでいません。
全住民を受け入れられる
避難所の確保は難しいのが
現状です。
避難は「難を逃れる」
行動です。
自治体に頼りすぎず、
次のようなポイントを参考に、
まずは自分で自分や家族の安全を
確保することを考えることが
大切です。
・親戚や知人で身を寄せるところを
探しておき、あらかじめ頼んでおく
・マンションの場合、
上階の人へ避難させてもらえるよう
頼んでおく
・浸水の影響がないところの
ホテルを早めにとって移動する
・水が引くまで自宅に
こもれるよう、水、食料、電源、
簡易トイレなど
3日~7日分くらい用意する
~~~~~~~~~~~~~~~~
これは台風災害の例ですが、
(ホテル予約以外は)
津波に対しても同等だと思います。
被災経験者といて感じるのは
残酷な話ですが、大災害程、
行政は全く機能しないので
自力の準備で生き延びる
対策が必要です。
3,11でも行政の指定避難場所
で多数の死者が出ても「想定外」
の一言で終わったので
遺族はやるせない気持ちですが、
広域的な大災害では
行政も全ての管理は不可能なので
発災時は自己責任という部分も
否めません。
だから、まずは自分で
自分や家族の安全を確保する
ことを考えることが大切です。
避難の選択肢を作ってください。
そして、自力で備蓄や
おむつを用意しておくのが
確実です。
当てにしても
万が一、当て外れになったら
どうにもなりません。
またこれは
ある程度
大きな災害の話ですので
局地的な災害でしたら、
避難所にも余裕があり、
物資もすぐ届くでしょう。
(おむつや生理用品も
地元の企業などが提供して
くれるでしょう)
■まとめ:
大規模、広域災害では、
おむつや食料を心配する前に、
避難所に入れない可能性が高い
ということです。
なので、東京都も
東京直下型地震に対して、
在宅避難を推奨しています。
────────────────
と、このような回答を
させて頂きました。
災害が起きた場合、
確かに大勢の人が居る
避難所は精神面では
安心するかもしれません。
でもそれは一時的で
そこで生活するのは
また別の問題が多数発生します。
自宅の安全が確保できるのなら
在宅避難がベストです。
もう一度、避難行動を
再確認してみませんか?
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